忠臣蔵や赤穂義士などで知られる兵庫県赤穂。播州赤穂駅から南東5キロほどの御崎に赤穂温泉が湧き、海を眺めながら湯船に浸かれる宿が数軒。
今回は海と一体となるように造られた大浴場が自慢の「銀波荘」を紹介しよう。
山陽自動車道赤穂インターから10分ほど車を走らせると海沿いの高台に建つ銀波荘に到着する。傾斜地にあるので銀波荘のフロント階は建物の4階にあたり、ロビーから一面の海が見渡せる。
客室は露天風呂付きの特別客室やホームシアター付き特別室、オーシャンビューの和室、庭園側客室、山側客室、エレベーターを乗り換え階段を利用する別邸月の杜などリーズナブルな客室まで揃う。
男女別の大浴場は「天海の湯」と「岩海の湯」。
「天海の湯」には海と空と湯船が一体となったようなパノラマが広がる露天風呂と内湯・展望サウナ、「岩海の湯」は自然の岩壁を利用したダイナミックな内湯と海に向かうオープンエアな露天風呂・岩窯サウナを用意。
どちらも露天風呂は源泉100%かけ流しで「含弱放射能-カルシウム・ナトリウム、塩化物強塩低温泉」の優れた泉質から「よみがえりの湯」と呼ばれる。
夕陽が海に落ちる時刻には湯船の縁に大勢のゲストが並び空が刻々と色変わりするのを堪能するのが常。
翌朝、男女入れ替えになるので双方の浴場を楽しめる。
夕食は冬季限定の牡蠣会席料理。
牡蠣オイル蒸しジュレソースや牡蠣焼霜造り、牡蠣のはりはり鍋、牡蠣の飯蒸し、牡蠣酒蒸し、牡蠣茶碗蒸し、牡蠣入り蕎麦、焼目牡蠣入り吸物、牡蠣の炊き込みご飯など牡蠣尽くし。
瀬戸内海の珍味や播州野菜なども使用し、ぷりぷりの牡蠣とともにおいしくいただく。
翌朝、銀波荘の目の前に建つ神社「伊和都比売(いわつひめ)神社」越しに夕陽に勝るとも劣らない朝焼けの景観が望めた。
「伊和都比売神社」は長らく海上の岩礁「八丁岩」にあった社を江戸時代に浅野長矩が現在の地へ移したと伝えられ、明治時代には東郷平八郎が日露戦争開戦前に勝利祈願のため訪れたことから、航海安全や大漁の祈願など船乗りらによる参拝が盛ん。また縁結びのご利益もあるそうだ。
住所:兵庫県赤穂市御崎2-8
銀波荘 公式サイト:http://www.ginpaso.co.jp/
(小椚萌香)