近未来のロボットシステムの進化形を、体験するチャンスがやってきた。
世界のロボット技術が集結する「2017国際ロボット展」が、東京ビッグサイトで開催される。
「デンソーウェーブ」「ベッコフオートメーション」「エクサウィザーズ」の3社は、多指ハンドを装着した双腕型ロボットアームをディープラーニングでリアルタイム制御し、不定形物を扱う複数の作業を同一のロボットアームで実現する「マルチモーダルAIロボット」を共同で開発し、ロボット展での展示に至った。
■ディープラーニングとVR技術を用いることで、ロボットに作業を学習させることが可能
従来のロボットシステムでは、多指ハンドを装着した双腕型ロボットアームで不定形物を扱う複数の作業をロボットに実行させるためには、莫大な量のプログラムを組む必要があった。しかし「マルチーモーダルAIロボット」には、ユーザーによるプログラミングは存在せず、ディープラーニングとVR技術を用いることで、人が人に作業を教えるのと同じようにロボットに作業を学習させることが可能となった。
VR技術とロボット操作を連携させ、全天球カメラを利用した視覚と触覚に訴えるVRティーチングシステムによって、双腕型ロボットアームの軌道を直感的に教えられるようになり、記録された軌道とロボットアームやハンドから得られるセンサー情報をロボットに学習させることで、複雑なプログラムを組むことなく作業を覚えさせられる。
「2017国際ロボット展」及び「システムコントロールフェア2017」では、ディープラーニング技術で学習した双腕型ロボットが、タオルを畳んだり、サラダを盛り付けたりしてみせてくれる。また、VR技術を活用したVRティーチングシステムの体験もできるそうだ。
「2017国際ロボット展」
2017年11月29日(水)~12月2日(土) 10:00~17:00
東京ビッグサイト・東1ホール デンソーウェーブブース(小間番号IR1-29)
「システムコントロールフェア2017」
2017年11月29日(水)~12月1日(金) 10:00~17:00
東京ビッグサイト(東京国際展示場)西1ホール ベッコフオートメーションブース(小間番号1-48)
(田原昌)