木の温もりを感じる温泉隠れ宿「たてしな薫風」

信州の北八ケ岳の麓にある蓼科高原には古くから温泉が湧き豊富な湯量と効能で保養地として賑わってきた。

茅野市の蓼科三室(たてしなみむろ)源泉は長野県内で唯一の高温酸性泉で、8つの温泉施設がその源泉を利用する。今回はそのうちの1軒「たてしな薫風」を紹介しよう。

車でのアクセスは中央自動車道諏訪インターチェンジからビーナスラインを通り街灯番号68番を右折。森の中に2階建ての小ぢんまりとした宿が樹々に溶け込むようにひっそりと佇む。

木の温もりを感じるモダンなラウンジでウェルカムドリンクをいただきながらチェックイン。ウェルカムドリンクはソフトドリンクのほかシャンパンも用意する。

ラウンジの中央にある目を引く構造物は薪を燃やす暖炉だ。

客室は箱庭露天風呂付き和室2室、露天風呂付き和室2室、和室3室、和のツインルーム5室の全12室。

箱庭露天風呂付きの客室「つゆくさ」はゆったりした12畳の和室に広くとられた洗面室と箱庭風に造られた源泉掛け流しの温泉露天風呂が。

露天風呂に続いてシャワーブースと風呂上りにのんびり寛いで涼めるテラスが備わる。

大浴場は風光の湯と風月の湯の2か所で21時に男女入れ替えになる。

貸切湯は空いていれば利用できる露天風呂、風花の湯。

館内の風呂は客室を含めすべて源泉掛け流しのため、清掃時間を除き24時間利用可能だ。殺菌力の高い酸性泉で美肌効果もある。

食事は畳にテーブル席をセットした洒落た食事処で提供する。

夕食には高原野菜と地場の食材をふんだんに使用した創作料理。地産地消をモットーに食前酒、アミューズ、前菜、スープ、魚料理、肉料理、デザートと続く。

四季を五感で楽しめるよう素材の旨みを引き出した料理が食卓を彩る。

食後のコーヒーはラウンジやデッキテラスに移動して。

外気が冷えてくるこの時季はラウンジの暖炉の温もりの中でほっこりと。

翌朝天気が良ければ紅葉の中の早朝散策も気持ちがいい。

体が冷えても宿の温泉に浸かればすぐにぽかぽかに温まる。散策と入浴ですっきり目覚めた体にバランスのよい食事が待っている。

朝食は和食と洋食から選択。同グループでもひとりずつ選べる。

森の中の紅葉狩りにぴったりなお湯よし食事よし雰囲気よしの静かな湯宿である。

 

住所:長野県茅野市北山4035-552

たてしな薫風 公式サイト:http://www.kaorukaze.net/

 

(小椚萌香)