100年前、100年後の自転車の姿がここに。千葉県佐倉市立美術館「自転車の世紀」開催

1800年代初期、現在の原型となるものがドイツで開発されてから今日まで、人の“移動”の概念の改革を常に続けてきた自転車。
その始まりは、富裕層が楽しむレジャー用の高級品であった。

やがて工場での大量生産化とともに大衆の手が届く日用品となり、今では我々の最も身近な乗り物となり、近年ではエコの観点からも環境に優しい移動ツールとして関心が高まっているのだ。

ケルビム《ハミングバード》2012年発表(CHERBIM/(有)今野製作所蔵)

その姿は実に多様な変化を遂げてきた。ヨーロッパの古いモノクロ映像などで観たことがある人もいるかもしれない。異様に前輪だけが高い自転車や、二輪ではなく三輪の自転車の姿などを…。

オーディナリー型自転車/1884年(自転車博物館サイクルセンター所蔵)

世界でも有数の自転車大国であるオランダと古くより国際交流のある千葉県佐倉市には、北印旛沼と西印旛沼の2つの印旛沼を結ぶ50kmにも及ぶ長距離のサイクリングコースが整備されており、自転車競技を描いた人気漫画『弱虫ペダル』の舞台でもあり、自転車ファンにはちょっとした自転車の聖地。

今回、坂倉市にある『坂倉美術館』では、「自転車の世紀」と題して自転車の歴史、芸術を紐解き、さらには未来の自転車の姿を紹介する展示会を10月28日(土)~12月17日(日)まで開催する。

『弱虫ペダル』カラーイラスト複製原画©渡辺航(週刊少年チャンピオン)

レトロな自転車から、自転車を描いたポスター、最新のサイクルファッション、未来型自転車アクセサリーまで、総集編でお届けする。

自転車用エアバッグ《HOVDING2.0》2017年(ライトウェイプロダクツジャパン蔵)

急速なテクノロジーの進化を遂げている今世紀のなかで、時代や人間とともに自転車も疾走し続ける・・・。100年後の“自転車”の姿を、「今」見に行こうではないか。

【展覧会情報】
■会期
2017年10月28日(土)~12月17日(日)
10:00~18:00(入館は17:30まで)
*毎週月曜休館

■会場
佐倉市立美術館 2・3階展示室
http://www.city.sakura.lg.jp/sakura/museum/

(Y.Mackenzie)