紅葉の南禅寺と疎水橋、蹴上インクラインの散策を楽しもう

秋の京都は紅葉を楽しめるスポットが数多く例年11月上旬から12月上旬ごろまでが見ごろ。

清水寺の紅葉は例年11月中旬から下旬が見ごろだが、今年は平成大修理の集大成として、本堂の檜皮屋根の葺き替え工事中で本堂には足場が組まれている。(写真は工事前のもの)

同じ東山地区の「南禅寺」は京都東山にある臨済宗南禅寺派大本山の寺院で春の桜の時期と同様、秋の紅葉シーズンも人気の観光スポット。

広大な敷地に国宝や重要文化財に指定される三門、法堂、方丈、南禅院などがある。

重要文化財である三門は高さ22メートル。別名「天下龍門」と呼ばれ、日本三大門の一つに数えられる。右側の山廊から五鳳楼といわれる楼上に登ると京都の北西部が見渡せる。

門前に高さ6メートルの大きな石灯篭があるが、東洋一と言われる大きさを誇る。

三門をくぐり正面に建つ伽藍が法堂(はっとう)。法式行事や公式の法要が行われる場所で釈迦如来像・文殊菩薩・普賢菩薩の三体がまつられている。

法堂の奥に国宝の方丈が建つ。方丈は「大方丈」と「小方丈」で構成され、建物の中は一つにつながっている。大方丈の前面に虎の親子が川を渡っていく様子を表現したという「虎の子渡し」と呼ばれる枯山水の庭園も有名である。

南禅寺のすぐ横に煉瓦造りの疎水橋がある。

疏水は、琵琶湖から京都市内に向けて引かれた水路で滋賀県大津市で取水され、南禅寺横を通り京都市東山区蹴上まで続き、現在でも上水道の水源として利用されている。

古代ローマの水道橋を手本としたアーチが続く水道橋は、エキゾチックな美しさが漂う。

蹴上駅から南禅寺への道のりは、「ねじりまんぽ」と呼ばれるトンネルを通ると近道。

「ねじりまんぽ」の上は蹴上インクライン(傾斜鉄道)で全長582mの世界最長の傾斜鉄道跡。線路内を歩くこともできるのでこちらもお見逃しなく。

 

【南禅寺】

所在地:京都府京都市左京区南禅寺福地町

アクセス:

地下鉄東西線 蹴上駅から徒歩10分

市バス 東天王町下車または南禅寺・永観堂道下車徒歩10分

 

(小椚萌香)