横浜の歴史とともに歩み続ける「ホテルニューグランド」

関東大震災で壊滅的に罹災した横浜市が復興計画の一環として官民一体でホテル建設を進め、昭和2(1927)年に創業した「ホテルニューグランド」。

設計は銀座和光などを手掛けた建築家・渡辺仁氏。東洋のエッセンスがちりばめられた斬新な作りのホテルは横浜市の歴史的建造物である。

「ホテルニューグランド」は横浜の復興とともに歴史を刻んできた。

横浜のシンボルとなったホテルは開業当時から皇族や海外の賓客が多数来訪した。

開業の18年後、第2次世界大戦で敗戦、ホテルニューグランドは米軍進駐という時期を迎える。

占領軍の最高司令官としてマッカーサー元帥が当時逗留していた315号室は「マッカーサーズスイート」として一般客も宿泊できる。

横浜に生まれた作家・大佛次郎。昭和6年から約10年間にわたり、ホテルニューグランドの318号室を創作活動の場とし、横浜が舞台の「霧笛」や「鞍馬天狗」を執筆した。

ホテルニューグランド発祥のメニュー「ドリア」、「ナポリタン」、「プリンアラモード」は今も本館のコーヒーハウスで提供する。

平成3(1991)年、ニューグランドタワーを開業。本館、タワー、タワー高層階の客室が揃った。

客室は本館にマッカーサーズスイートとグランドスイート。タワー高層階にプレジデンシャルスイートとプルミエスイートを用意。

スイートルームのほか、シングル・ツイン・ダブル・トリプルなどゲストルームも多彩。

レストランはパノラミックレストラン「ル・ノルマンディ」、イタリアンレストラン「イル・ジャルディーノ」、コーヒーハウス「ザ・カフェ」、ロビーラウンジ「ラ・テラス」、京料理「熊魚庵

たん熊北店」。

本館1階に濃密な大人の時間が流れていく英国調の正統派バー「シーガーディアンII」が重厚な面持ちで佇む。

開業90周年を迎える当ホテルでは本年11月までの期間を「開業90周年プレ・イヤー」、12月より2018年11月末までを「開業90周年イヤー」と位置付けさまざまな企画イベントを開催する。

この機会に異国情緒漂う横浜のクラシックホテルへ足を運んでみてはいかがだろう。

 

住所:神奈川県横浜市中区山下町10番地

ホテルニューグランド 公式サイト:https://www.hotel-newgrand.co.jp/

 

(小椚萌香)

 

【参考】

ホテルニューグランド – 高級旅館・高級ホテルの予約ならrelux(リラックス) <https://rlx.jp/59022>