京都の夏の風物詩「祇園祭」は平安時代から1,100年以上続く伝統の神事。
東京の神田祭、大阪の天神祭とともに日本三大祭のひとつである「祇園祭」。
岐阜の高山祭、埼玉の秩父夜祭とともに日本三大曳山祭りのひとつとしても数えられ、山鉾の美しく飾られた姿は一見の価値がある。
祇園祭は7月1日にお祭りの無事を祈願する吉符入りが各山鉾町で始まり、31日の八坂神社で行われる大茅輪くぐりの疫神社夏越祭まで1か月間数々の行事を繰り広げる。
祇園祭の一番の見どころは山鉾巡行。
山鉾巡行は前祭(さきまつり)と平成26(2014)年から後祭(あとまつり)が復興し2度行われる。
前祭の山鉾巡行は17日、後祭は24日。
山鉾巡行当日、特に前祭の17日は混雑のピークだが宵山期間中も観光客で賑わい祭りムードも盛り上がる。
山鉾巡行前の3日間は宵山、宵々山、宵々々山。山鉾が建ち並び、吊られた提灯に灯が入る。
祇園囃子の「コンチキチン」の音が山鉾から響きはじめ気分も高揚。
観光客も乗れる山鉾もあるので乗って間近で装飾を鑑賞し賑わう街を見下ろしてみるのも一興。
ただし長刀鉾と放下鉾のふたつの鉾は女人禁制のため、女性は鉾の内部への搭乗はできないので注意が必要。
宵山の期間中は旧家の屏風をはじめ各家の家宝や書画などを公開する屏風祭も行われ見ごたえがある。
街中には冷えたビールや土産品などを売る出店があちこちに建つので立ち寄ってしまう。
祇園祭トートバッグや山鉾の柄の手ぬぐいなどは女性へのお土産によさそう。
ご朱印帳も各所で売られている。祇園祭の各山鉾町でも宵山の期間のみの限定でご朱印を授与するからだ。
社寺とは異なりご朱印帳に自らスタンプを押す形式であるが、山鉾を模ったものなど個性的な柄ばかりで集めて歩くのも愉しい。
(小椚萌香)