近年、ますますの盛り上がりをみせる大相撲。
試合観戦もいいけれど、相撲文化の知られざる一面に触れてみるのも一興だ。
大阪歴史博物館(大阪市中央区)では、「大相撲と日本刀」展を8月28日(月)まで開催中。
大相撲の世界において、日本刀は力士の地位や権威を示す象徴。
そのなかには、歴代の横綱たちが土俵入りに使用した太刀のように、当時の名だたる刀匠によって製作されたものがある。
今回の展示では、歴代の名横綱が所持した太刀など、大相撲にゆかりのある日本刀にスポットを当てながら、刀匠の技術や刀剣美、相撲における刀剣の意味などを紹介。
あわせて、横綱の化粧廻しや相撲絵など相撲関係資料、大阪歴史博物館が収集してきた大阪相撲に関する資料も展示し、公益財団法人日本相撲協会の源流の一つである大阪ゆかりの相撲集団の歴史についても触れる機会となっている。
【主な展示品】
■江戸大相撲生写之図(えどおおずもうせいしゃのず)左隻
享和~文化年間(1801~18年) 相撲博物館蔵。展示期間:7月31日まで。
横綱谷風梶之助(たにかぜかじのすけ)など天明8年(1788)頃の強豪力士たちが描かれている。
■横綱白鵬翔 土俵入り太刀
金梨子地塗三つ葵紋蒔絵太刀拵(きんなしぢぬりみつあおいもんまきえたちごしらえ)
個人蔵 長さ75.6㎝ 反り1.6㎝。展示期間8月2日~28日。
白鵬関夫人の出身地である徳島県の後援会の依頼を受け、奈良県の無形文化財保持者・月山貞利(がっさん・さだとし)刀匠が製作した太刀。
また、芝田山親方(元横綱大乃国)のトークショー〈8月5日(土)午後2時~3時〉や、刀匠・藤原兼房さんトークショー〈8月12日(土)午後2時~3時〉をはじめ、イベントも満載だ。
【相撲の歴史が変わった一戦】
前人未到の双葉山69連勝、大鵬×柏戸、北の湖×輪島、貴花田(当時)×千代の富士など、大相撲の歴史に残る24のシーンを写真パネルで紹介。
【最強力士総選挙】
第40代横綱・東富士から第72代横綱・稀勢の里まで戦後の横綱と、伝説の大関・雷電、横綱・双葉山など35人の強者の中から〝最強〟の力士を来場者の投票で決定。
投票は8月7日(月)まで。同9日(水)に結果発表。
【プレートの「銘切り」】
全日本刀匠会理事の赤松伸咲さんが、真鍮(しんちゅう)のプレートに希望の文字(6文字以内)を、「打ち鏨」技術で刻む。職人の手作業のため枚数限定。
7月22・23日(終了)、8月26・27日いずれも午前10時~午後4時30分。同館6階ミュージアムショップ
会期:8月28日(月)まで(毎週火曜日休館。ただし8月15日(火)は開館)
開館時間:午前9時30分~午後5時(金曜日は午後8時まで延長、入館は30分前まで)
観覧料:大人1000円、高校・大学生700円
(Reiri Hashiba)