京都には美味しいものがたくさんある。何世代にもわたって愛されてきたもの、新しくチャレンジしているもの。
神社をぶらりと巡りながら、界隈の「美味しい和菓子」を味わってみよう。
八坂神社は京都の中でも中核を担う神社である。
素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祀っており、7月1日から始まる「祇園祭」は一大イベントだ。
そんな八坂神社の界隈は、祇園を含めて老舗や美味しい店のオンパレード。その中で、正面に近い「黒豆茶庵北尾」は、その名の通り丹波の黒豆を用いたスイーツが楽しめる店。版画を使った素敵な箱に入った豆菓子なども豊富にあるので、お土産にもオススメしたい。
店内に入ると、テーブルの上に石臼が置いてあった。黒豆からこの石臼を使って自分できな粉が作れるので、是非試して欲しい。挽き立ての、黒豆きな粉をかけた団子やあんみつは絶品だ。
北上すると、間もなく鴨川と高野川が交わる地点にやって来る。ここが「出町柳(でまちやなぎ)」で、下鴨神社や京都御所の北東に近い。ここには有名な和菓子屋があり、朝から行列をなしているので見つけやすい。「豆大福」で有名な「出町ふたば」である。
午前中に行っても列は3列くらいになっているが、店員がとても慣れていて鮮やかにさばいていくので心配しなくても大丈夫。次々と作られていく大福の様子を見ながら並んでいるのも楽しいものだ。
オススメはもちろん、看板商品である「豆大福」。餅のやわらかさと絶妙な塩加減、甘すぎない餡。地元の人から遠くの人まで愛される味は、是非一度試して欲しい逸品である。
この出町柳をさらに北上すると、下鴨神社に行き当たる。その西側にあるのが「加茂みたらし茶屋」であり、ここが「みたらし団子」の発祥の地ともされている。
下鴨神社と糺の森を散歩した後は、ふらりと立ち寄りたい。混んでいる場合は、お土産にする事もできる。たっぷりの蜜を入れてくれた、独特の包み方が京都らしい。
神社や寺を巡りつつ、美味しい和菓子、美味しい料理を頂くのも京都の楽しみ方。界隈には必ずと言っていい程美味しいものを扱った店があるので、是非お気に入りを見つけて欲しい。
(田原昌)