温暖で美味な物が多い、宮崎県日南市の「飫肥（おび）地区」。

飫肥城を中心とした旧城下町で、当時の武士と商人の住まいが今なお多く残っており、重要伝統的建造物群保存地区として選定されている。「九州の小京都」とも称される美しさだ。

宮崎地鶏の炭火焼といった郷土料理、飫肥産の焼酎が楽しめ、周辺には鵜戸神宮や坂元棚田、サーフィンなどのマリンスポーツで人気のある日南のビーチもある。

そんな飫肥地区に、古民家再生などを手がける「Kiraku Japan 合同会社」が2017年4月25日、官民連携で伝統的な日本家屋をフルリノベーションした高級宿泊施設「季楽 飫肥（きらく おび）」をオープンした。

「季楽 飫肥（きらく おび）」は、「勝目邸（かつめてい）」と「合屋邸（おうやてい）」の２棟からなる、それぞれ１日１グループ限定（１組上限６名）の貸し切り宿。

1100平米もの広大な敷地にそびえる勝目邸には、宮崎県指定名勝にもなっている情緒漂う枯山水式の庭園を完備。また、江戸時代に中級家臣武士のための長屋門として利用されていた合屋邸は、乃村工藝社デザイン監修及びプロデュースのもと、当時の風合いを残した囲炉裏・土間・おくどさん（竃）を備え付け、長い歴史を持つ城下町飫肥ならではの文化・風土が感じられる施設になっている。

さらに、両棟には檜風呂よりも高級と言われる「高野槇風呂」や、自由に利用できるキッチンや調理道具が備えられており、まるでそこで暮らしているかのような旅体験ができるのだ。

飫肥地区は、国内有数の歴史的景観や豊かな自然・ 観光資源に恵まれている一方で、主要都市圏からのアクセス面に課題があり、十分に観光客を呼び込めていなかった。本施設のオープンを皮切りに、同様の課題を抱える他地方の観光事業活性化のための先行事例となることが期待されている。

■ Kiraku Collectionについて
「Kiraku Collection」は、日本全国に点在する伝統的建造物を再生させた宿泊施設の情報を掲載し、予約から決済まで、宿泊するにあたって必要なことがサイト上で簡単にできるウェブポータル。ポータルサイトで紹介されている厳選宿は全て1グループ丸ごと貸切タイプで、1泊16,000円から宿泊可能だ。
各宿泊先の地域にまつわる歴史・文化が、スタイリッシュなデザインで紹介されており、あらゆる年代の旅行者にとっても魅力的な作りになるよう構築されている。
このKiraku Collectionを利用して、ガイドブックやツアーの枠を越えた「暮らすように旅する」体験型の旅行を楽しんでみてはどうだろうか。

■問い合わせ/予約
「季楽 飫肥（きらく おび）」の「勝目邸」と「合屋邸」はKiraku Collectionより予約可能。
Kiraku Collection：https://www.kiraku.co/ja

（田原昌）