京都の春を光で彩る「京都・東山花灯路」

梅の香りが春を告げる、この季節。京都の東山地域は、夜間のライトアップで華やかさが増す。

この「京都・東山花灯路(はなとうろ)」の開催は今年で15年目になるという。

3月3日(金)から12日(日)までの10日間の開催で、点灯は午後6時から9時半までとなっている。(雨天決行)

節目という事で、様々な催しが企画されている。

決められた時間に行われるパフォーマンスもあるので、配られているパンフレットやホームページを事前にチェックしよう。

開催されている箇所は、青蓮院から知恩院を経て八坂神社を巡り、高台寺、八坂の塔、そして清水寺を結ぶ路である。

石畳と坂の多い場所でもあり、ぐるりと一周するとそれなりの距離となる。暗い場所もあるので、足元にはご注意を。

今年のテーマは「花」という事で、路沿いにいけばなの作品が10カ所に展示されていた。他にも路沿いの店や家が各々工夫を凝らして花を展示しているので、それもまた美しい。

行灯の明かりが昼とは違った東山の街を照らしている。

そぞろ歩きながら、優しい明かりに照らされた東山の石畳、神社や寺を巡ってみよう。静かな、まさに「いとをかし」という東山の空気が心地良い感動を与えてくれた。

路のライトアップばかりではない。

知恩院や高台寺など、夜間の特別拝観を行っている寺もある。期間限定なので是非訪れてみたい。

桜が咲く時期には少し早いが、逆に路が混みすぎていないのでお勧めである。

趣あるライトアップは優雅で幽玄だ。夕食後にぶらりと散歩をしながら、春の夜を楽しむのもオツである。

(田原昌)