ドイツ・ミュンヘンの名物は9月から開催されるオクトーバーフェストだが、その時期は人が溢れかえっている。
のんびりと自分のペースでビールを楽しむなら、普段顔の街を歩いてみよう。
ミュンヘンの顔として最も有名なのが、こちら。王冠を頂いた「HB」の紋章、「Hofbräu(ホフブロイ)」だ。
その直営店である「Hofbräuhaus(ホフブロイハウス)」の内装にも注目して欲しい。青と白の格子模様になっているバイエルンの旗や、ソーセージやプレッツェルといったこの地方の名物が壁から天井にかけて描かれている。
ビールは迫力の1リッター。
巨大で分厚いガラスのジョッキに注がれているので非常に重く、女性には持ち上げて飲むだけでも大変。これはオクトーバーフェストなどでガツンとグラスを合わせて乾杯しても、割れないようにするためだ。
付け合わせには、午前中ならヴァイスブルストがお勧め。ミュンヘン独自のソーセージである。
次に訪れたのはこちら。日本でも良く知られている「Franziskaner(フランツィスカーナー)」である。
こちらでは飲み口が少し広がった、背の高いグラスで500ml。
ヴァイスビールだけれども、日本に入ってきているものよりも鮮度が良く、さっぱりとした味わいだ。
ビールだけでなく、料理もお勧めしたいのが「Schneider Weisse(シュナイダーヴァイス)」の「Weisses Bräuhaus(ヴァイセス・ブロイハウス)」だ。
ここはビールの種類が多いので、メニューをじっくり見て好きなものを選ぼう。
料理も肉やらスープやら、結構日本人の舌にあうような味付けでとても食べやすい。
そして創業が1328年と古い「Augustiner(アウグスティーナー)」は、観光の中心から少し離れた場所にある。
バイエルン地方のビールと言えば、日本では「ヴァイス」を思い浮かべがちだが、実は「ヘレス」も人気だ。ヘレスはピルスナータイプのように明るい黄金色をしているが、ホップはそれほど強くない。
そんなヘレスが大好きなミュンヘンっ子御用達の店が、このアウグスティーナーである。是非一度、試して欲しい。
今回紹介したビールの他に、世界的に有名な「Löwenbräu(レーベンブロイ)」「Spaten(シュパーテン)」「Hacker-Pschorr(ハッカープショール)」もミュンヘン代表のビールである。
時間が許す限り、それぞれ試して好きなビールを選ぶのも楽しい。
(田原昌)