諏訪温泉は古来から豊富な湯の里として知られ、湧き出る温泉を利用して明治38年頃「一銭湯」の入浴施設を作ったのが「ホテル鷺乃湯」の始まりである。
当時、周辺は田んぼばかりで浴場は青天井であったにもかかわらず常に60~70人の入浴客で賑わっていたという。
今回は上諏訪温泉でも百年の歴史ある「ホテル鷺乃湯」を紹介しよう。
ホテル鷺乃湯は上諏訪駅から徒歩5分、諏訪市湖畔公園を囲むように立ち並ぶ温泉宿群の中ほどにある。
湖岸通り沿いのホテル前駐車場に車を停めホテルへ向かうと新年を祝う門松に気持ちが和む。
客室は展望露天温泉風呂付き、露天温泉風呂付き、和洋室、和室、ビジネス向けのシングルルームまで揃う。
宿泊した部屋は露天温泉風呂付きの和室。
落ち着いた和室で過ごし、プライベートの露天風呂でリラックスした湯浴みが好きな時に愉しめる。
大浴場は男女ともに温泉の内湯、露天風呂があり、露天風呂の脇には小さいが天然温泉100%掛け流しの湯船もある。
朝には男女の入れ替えがあるので6つの湯船を堪能できる。
夕食は部屋に用意される。
広大な自然に囲まれた信州は、四季を通じて食材の宝庫。季節の中でも本当に美味しいまさに「旬の味」を楽しめる土地。
食前酒は諏訪市の市木、かりんを使用した花梨酒。
先付け、前菜、お造りと進む会席料理の提供である。
台の物は信州牛のしゃぶしゃぶ。信州牛はりんごを食べさせ丹精こめて育てられる。柔らかくまろやかで風味豊かな一品。
諏訪名物の鯉の旨煮は程よく味がしみ込みおいしくいただいた。
温泉で温まりぐっすり眠って起きると、近隣の屋根越しに見える諏訪湖が朝日を受けいい一日の始まりを予感させられる。
大浴場へ出向くと露天風呂にも朝日が射し込んでおり清々しい朝風呂を満喫。
朝食は朝食会場にて和定食にソフトドリンクやお漬物の半ビュッフェ方式。温かいものは席に着いてから給仕していただける。
チェックアウトを済ませ、ホテルから車に向かうとうっすらと霜が付いていた。
まるで白鷺が別れを惜しんで舞うような美しい模様であった。
住所:長野県諏訪市湖岸通 3-2-14
電話:0266-52-0480
ホテル鷺乃湯 公式サイト:http://www.saginoyu.com/
(小椚萌香)