神聖ローマ帝国の時代、首都でもあったチェコのPraha(プラハ)。
中世からの古い建造物が多く残っており、教会を初めとするたくさんの塔が建ち並んでいることから「百塔の街」とも称されている。
今回はそんな美しいプラハの街を、ゆったりと眺めることが出来るスポットをいくつか紹介したい。
プラハ城に続く西側の地域は、Malá Strana(マラーストラナ)と呼ばれている。高台を含む緑が広がっている場所でもあり、多くの大使館が建ち並ぶ。
そのいちばん高い場所に「Petřín(ペトシーン)」の丘がある。
頂上に行くにはハイキング気分で登っていくか、もしくはUjezd(ウーイエ)からケーブルカーに乗って一気に上まで連れて行ってもらう。
これは途中から眼下に広がるプラハの街を眺めることが出来るのでお勧め。
ペトシーンの丘の頂上には展望台が立っているが、こちらは狭い階段をひたすら上らなければならないのでご注意を。
ゆっくりできてお勧めなのは、展望台からプラハ城に向かう途中だ。
ここからは左手にプラハ城、手前には多くの教会の塔が建ち並んでいるのが見え、前方から右手に流れるヴルタヴァ川が望める。
ベンチに座り、好きな時間だけ眺めていることができるプラハでも数少ない混まない場所だ。
今度は対岸に渡ってみよう。
プラハの南側に「Vyšehrad(ヴィシェフラド)」という、城塞跡がある。プラハ城を守るために造られたと言われている場所だ。
地下鉄のVyšehrad駅から歩いて10分程度で門に辿り着く。緑が広がる広い敷地は、市民の憩いの場であり、マラソンや犬の散歩をしている人達に出会う。
季節を感じながらのんびりと散策し、モルダウの名で有名なVltava(ヴルタヴァ)川に対してそびえる城壁に立つ。そうすると、川の向こう側に広がる街と、高台に鎮座するプラハ城を眺めることが出来るのだ。
時間が経つのを忘れてプラハの街を眺めていると、教会の鐘が次々に鳴り出す。
長い歴史を刻んできた街が、夕日の赤に染まる美しい時間だった。
(田原昌)