10月25日に受注が始まった新型アウディS4/S4 Avantは、今年2月にデビューしたアウディA4の高性能スポーツバージョンだ。
デザインのテーマは、「慎みのあるスポーティネス」。
俗に言う高性能モデルでは迫力を押しだすあまり、必要以上に仰々しくなるケースも少なくないが、アウディはノーマルモデルとの違いを主張しつつも過剰な表現を避けている。
人によって好みはあるにせよ、紳士&淑女に似合うスポーツモデルとして、そのさじ加減は絶妙ではないだろうか。
外装ではフロントグリル&バンパー&エアインレット、アルミ調仕上げのサイドミラー、4本出しテールパイプなど、内装ではアルカンタラ×レザーのスポーツシートやステンレス製のペダル類、カーボン調デコラティブパネルなどが専用パーツとなる。
そして、新型の肝とも言えるトピックは、3.0リッターV6エンジンの“過給方式”を変更したことだ。
これまでは低回転域のアクセルレスポンスを重視してスーパーチャージャーを用いたが、今回からツインスクロール式のターボチャージャーによって過給する。
「Bサイクル」と呼ぶアウディ独自の燃焼方式などによって直噴ターボのメリットを最大化し、従来モデルから21ps/60Nmアップの最高出力354ps/最大トルク500Nmを発揮。パワーとドライバビリティを大きく向上させる一方、燃費も12.7km/L(JC08モード)と従来モデルの12.6km/Lからわずかながら改善している。
これには7速から8速へと多段化されたトランスミッションや、55km/h以上で走行時にアクセルペダルから足を離すと自動的にエンジンと駆動系を切り離して燃料消費を抑える「フリーホイーリングモード」なども一役買っている。
足回りはまさにアスリートのそれ。
ノーマルから20mm低くなった専用スポーツサスペンションや熟成のクワトロ(フルタイム4WD)、強力なブレーキシステム、トルクベクタリングなどが、ダイナミックな走りはもちろん、高い快適性までも実現する。
最新のナビ&マルチメディアシステムをはじめ、緊急時の自動ブレーキやアダプティブ・クルーズコントロール、アクティブ・レーンアシスト、リヤビューカメラといった先進の運転支援システムもすべて標準で備わる。
まさに全方位にわたって隙なし。人の場合、ちょっと隙があるくらいの方がモテるような気がするが、クルマの場合は果たしてどうだろうか。
■価格
Audi S4=839万円
Audi S4 Avant=868万円
※納車は12月下旬以降
(zlatan)
画像元:アウディ ジャパン
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