モントリオールの中心部から旧市街を抜けると、セントローレンス川に面して旧港がある。
現在は使われていない埠頭が並んでいるが、そのひとつ『Jacques Cartier Pier(ジャック・カルティエ埠頭)』でシルクの公演が毎年春から夏にかけて行われているのだそうだ。
今年の新作は『LUZIA』。
アステカやマヤなどのメソアメリカの神話や動植物を扱った、メキシコの魂がテーマの話である。
内容は是非行って見て頂くしかないが、メキシコらしい華やかさと明るい彩り、陽気な音楽やダンスに目が離せない。手に汗を握るようなシルクらしい超人的な演目も、もちろん各所にちりばめられていた。
箱が小さいのでその躍動感や緊張感、飛び散るしぶきを共に楽しむことが出来る。
最後は、場内の全員が立ち上がっての拍手喝采の熱気が心地良かった。
『LUZIA』は、2016年4月21日から7月17日までモントリオールで公演、7月28日から10月2日までトロントで公演、そしてその後はアメリカでの公演が決まっている。『TOTEM』が2010年に初演されていることを思えば、日本にやって来るのは5年くらい先になるかもしれない。
シルクファンなら是非一度、本場モントリオールで世界に先駆けて新作を見て欲しい。感動すること間違いなしだ。
(田原昌)
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