何といってもすごいのは、そのオープンスペースだ。高層階にあるバーフロアには、高い窓ガラスも柵も一切ない。景色を遮るものが一切ないのである。これは安全面を第一に考える日本では考えられない設計である。たとえば私が訪れたバンコク ヴァーティゴ&ムーンバー。ルーフトップバーの先駆けともいわれるこのバーは、61階に位置する。61階という高層階にもかかわらず、バースペースは何ともオープン。

着席したその位置にガラスでできた柵があるだけで、それ以上の高さには何もない。よって美しい景色をそのままに眺めることが出来るのだ。バンコクの気候がらか、ゆらゆらと揺れる街の光はとても美しく、臨場感にあふれ、見る者を全く飽きさせない。この美しい景色に美味しい酒が揃えば、それこそ至福の時。是非ともお気に入りの酒で乾杯しよう。

大人が集う場所、そしてタイの気候があるからこそ実現できたオープンエアーバー。この解放感と美しい景色を見ながらの美酒は、他ではなかなか出来ない体験である。夜景はもちろん必見だが、夕刻からの景色もまた絶景であることもどうか忘れずに。

（ゆめたび）