レストランはとても広く、団体客を集客出来るようになっており、個人でふらっと訪ねると各国の酔っ払いの渦に気圧されてしまう。世界各国のピルスナーファンが詰めかけるので、夕方は特に混むようだ。
ビールはウルケルを注文するのが定石だが、他にも同じ工場で作られている「Gambrinus(ガンブリヌス)」や、アルコールが飲めない人は是非ノンアルコールビールの「Birell(ビレル)」を試して頂きたい。本物のビールのような旨さだ。
料理はとても豊富で他のヨーロッパ諸国に比べて断然安い。メニューには英語も併記されており、何を使ったどんな料理か、量はどの位かまで書かれているので注文の参考になる。
「Svíčková(スヴィーチコバー)」という伝統料理を頂いた。
牛のサーロインをクリームで煮た物で、大抵レモンとクランベリーソース、クリームがのる。肉はやわらかく、爽やかな味付けで食べやすい。
そしてチェコ料理によく添えられているのが「Knedlíky(クネドリーキ)」である。白い蒸しパンのようなものだ。それをソースに浸すなどしてパン代わりに頂く。
個人的には付け合わせに「Bramborák」がお薦め。じゃがいもを使ったパンケーキ状の物で、カリッとしていてとても美味しい。
ソーセージやハム、チーズもチェコの得意分野なので是非注文してみよう。
そして甘い物が好きな人はデザートに「Palačinky(パラチンキ)」をどうぞ。
大きな皿に果物やらアイスクリーム、クリームがたっぷり載せられたクレープだ。クリームは牛乳の味がして甘くないので、結構食べてしまう。
チェコは内陸国なので海の幸には弱いが、肉料理は多種多様なので色々と試してみたい。全てがビールに良く合うのだ。
それは、ビールを知り尽くしているチェコ人の味覚によるものなのだろう。
(田原昌)
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