「新型Eクラス」はラグジュアリーであり、最も「インテリジェント」なマシーン

「もっともインテリジェントなビジネスサルーン」……メルセデスは新型Eクラスをそのように紹介している。

アルミを多用した軽量ハイブリッドボディをはじめ、新開発のディーゼルエンジンや9速ATの初採用、より緻密な制御を可能としたエアサスによる「エアボディコントロール」などもさることながら、「インテリジェント」を強く感じさせるのは、やはりセグメントをリードする先進の運転支援システムだろう。
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まず、衝突回避を支援する「アクティブ・ブレーキアシスト」、横風によるふらつきを修正する「クロスウィンド・アシスト」、眠気に襲われたドライバーに注意喚起する「アテンション・アシスト」が、全車に標準装備される。
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ハイライトとなる新技術は、かなりの部分までの自動運転を実現したという「ドライブ・パイロット」だ。ドイツのアウトバーンは速度無制限区間があることで知られるが、新型Eクラスは210km/hまでのハイスピードでも先行車との距離を保ちながら追従してくれる。その時のドライバーは、ペダル操作もステアリング操作も不要だ。

また、ウインカーレバーを倒して車線変更の意思をクルマに伝えれば、安全が確保されている状況であれば、自動的にステアリングが切れていく。さまざまなセーフティ技術を組み合わせることで、ハイウェイはもちろん、市街地での自動運転も視野に入れているというから驚きだ。
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さらには、84個のLEDを個別制御して広い視野を確保するマルチビーム・ヘッドライトや、「カー・トゥ・Xコミュニケーション」と呼ぶ通信技術によってブラインドコーナーの先の状況をドライバーに伝えるなど、第2、第3の“目”によって、リスクを遠ざけている。
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そのほか、BMW 7シリーズと同様の「リモート・パーキング・パイロット」なども備わる。まさに従来までのセグメントの価値観を塗り替えるほどの「インテリジェント」な装備が満載されているのだ。
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新技術の話に終始してしまったが、新型Eクラスの内外装や走りのクオリティも大きく引き上げられている。それは、すでに日本でも販売されている「Cクラス」や「Sクラス」が証明しているとも言えるだろう。

当初のラインナップは、ガソリンの「E200(135hp/300Nm)」、ディーゼルの「E220d(195hp/400Nm)」「E350d(258hp/620Nm)」となる模様で、プラグインハイブリッドの「E350e」も準備されている。日本上陸は、早ければ春一番が吹く頃になるだろうか。

(zlatan)

写真:ダイムラーAG.