新型レクサスRXの研ぎ澄まされたスタイルと走りは「RXでありながらRXを超えた」

11月某日、レクサスのオールラインナップ試乗会がヨコハマで開催された。「RXでありながら、RXを超えていく」をコンセプトとした新型レクサスRXは、その堂々たるサイズ感と彫刻的な造形によって、数あるレクサス車の中にあってもピカイチのオーラを放っていた。
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複雑な面と線を組み合わせたスタイリングは、大味になりがちな大型SUVのデザインとは一線を画していて、引き締まった肉体を持つアスリートを思わせる。また、見る角度や光の当たる角度によって様々な表情を見せてくれるのも、オーナー心をくすぐるはずだ。
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コックピットは包まれ感と開放感を巧みにバランスさせている。質感の高さは目に映る眺めや手に触れる感触からじんわりと伝わってくるだろう。
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レクサスの美点のひとつである静粛性の高さは、ドアを閉めた瞬間から分かる。エンジンルームやフェンダー内部、リアシート下などに追加された遮音・吸音材の効果も高いのだろう、街や首都高速を走り出しても、周りの喧騒とはうらはらに室内は常に穏やかだ。
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特筆すべきは走りの進化だ。新型レクサスRXではエンジンマウントの位置を従来よりもエンジンの重心点近くに変更するという大掛かりな改良を加えたほか、スポット溶接の増し打ちなどによるボディ剛性強化、フロントスタビライザー径の拡大による強靭な足回りを得ることで、大陸育ちらしい大らかな乗り味に加え、俊敏かつダイナミックな走りを強化している。
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これまで以上にドライバーの“意思どおりに反応”する性能が高められたことで、ボディも実際よりも小さく感じられ、ドライビングの楽しさは大きく膨らんでいる。

もちろんパワートレーンの進化もこれに大きく貢献している。新型レクサスRXは「ハイブリッド(450h)」と「ターボ(200t)」という2種類からの選択で、キャラクターの違いは明確。じっくりと乗り比べる機会があるといいだろう。
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まず「ハイブリッド」は、V6エンジンとモーターによるシステム最高出力313psの力強いフィーリングと、EV走行による凛とした走りのコントラストが面白い。ドライブモードも「EV」「エコ」「ノーマル」「スポーツ」「スポーツS」「スポーツS+」と多彩。リッター18.8kmの好燃費も魅力的だ。
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一方の「ターボ」は、1650~4,000rpmという幅広い回転域で生み出される350Nmのトルクと、ハイブリッドよりも軽い車重によって、グッと爽快な加速と俊敏なドライブフィールを味わえるはずだ。

■グレードと価格
RX200t “versionL”=595万円(FF)/621万円(AWD)
RX200t “F SPORT”=605万円(AWD)
RX200t=495万円(FF)/521万円(AWD)

RX450h “versionL”=702万5千円(FF)/728万5千円(AWD)
RX450h “F SPORT”=742万5千円(AWD)
RX450h=602万5千円(FF)/628万5千円(AWD)

(zlatan)

写真:LEXUS