一期一会のおもてなしを堪能する一夜・・・和の贅を尽くす「あたみ石亭」

チェックインを済ませ、離れの部屋に向かうためロビーを抜けるとこれぞ石亭といった重厚な石が配された静かな庭園が続いている。

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その静寂の中に数奇屋造りの離れの客室がポツリポツリと点在している。

伝統的な日本庭園には銘石・灯篭が随所に配置され、しっとりとした石畳の起伏に富んだ庭園を散策するのも非日常の贅沢な気分が味わえる。

「どうぞ足元にご注意されてください」と何度か振り向きながら案内され、部屋に到着する前から極上のひと時の予感に期待が膨らむ。

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宿泊した部屋は温泉露天風呂付離れ「熱川」の間。二階にベッドルームを備えており、一階の和室からは庭木に囲まれた露天風呂が眺められる。

石亭の温泉の泉温は46.6度。浴槽に注がれる温度は42度まで下げられており、塩泉なので非常に温まる。

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部屋でいただいた食事も期待を裏切らない。

海に近い宿での食事は海の幸が愉しみである。先付け、前菜、吸い物に続き、新鮮なお造りが運ばれてくる。新鮮さは言うに及ばず、主役がよければ自然と脇役も追従するのだろう、添えられた褄まで繊細さが際立っている。

運ばれるごとに仲居さんが料理について説明をしてくれる。手馴れたさらりとした対応が心地よい。

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食事のあとは大浴場へ出向いてみよう。広い露天風呂の開放感はまた格別だ。婦人の湯には翡翠石をくり抜いて作られた湯船もある。翡翠石は五徳を高め、成功と繁栄を象徴する石だそうだ。なにはともあれ、良泉に身を沈め今日の幸せに浸ることにする。

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緑濃いしっとりとした庭園に数寄屋造りの落ち着いた離れ、体の芯から温まる温泉、新鮮な海の幸や贅をつくした料理に舌鼓を打ち、サービスはさらりとしてかつきめ細やか、極楽の温泉宿である。

 

住所:静岡県熱海市和田町6-17
電話:0557-83-2841
あたみ石亭サイト:http://sekitei.co.jp/atami/

(小椚 萌香)

*画像は「reluxから転載」しています。

*あたみ石亭:https://rlx.jp/23940/