伊那谷の名湯・昼神温泉で隠れ家のような宿へ 「石苔亭いしだ」


手前にロビーラウンジがあるのだが、まず目に映るのは能舞台。目を見張る立派な構えだ。この舞台で南信州の伝統芸能が夜な夜な繰り広げられているという。

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ウェルカムドリンクでシャンパンとお菓子をいただき、しばしくつろいでから部屋に案内される。

入り組んだ構造の建築で、部屋はそれぞれ異なる造りの和室または和洋室、掘りごたつのある部屋など特徴がある。

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滞在中、何度も温泉を愉しみたい御仁には温泉露天風呂付きの部屋がお勧めだ。

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夕食は和会席料理。月替わりのメニューで信州の旬の山の幸、里の幸をふんだんに使用した食材で客人をもてなしてくれる。

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あるときは信州牛の塩釜焼き。調理師の手により釜が開けられ、ふっくらと焼きあがった信州牛が中から現れる。ほうれん草のソースでいただく前に、添えられた山葵だけでいただくとツンとした香りとふくよかな信州牛との見事な調和に言葉を失う。

夕食が済んだら夜の宴の時間だ。ドリンクを注文してゆったりと伝統芸能に親しむのは、この宿ならではの醍醐味。

演目は和太鼓、三味線、二胡の演奏、狂言など、多種多彩である。演目が始まれば、誰しもすぐに幽玄な世界へと引き込まれていくことだろう。

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能舞台時季により2,000体の雛飾り、1,000個の七夕風鈴が飾られるそうだ。

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昼神温泉は無色透明の単純硫黄泉。大浴場は内湯、露天風呂があり、貸切りの家族風呂もある。とろりとした温泉に身をまかせて四肢を伸ばせば、疲れを癒すのには最適。

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湯上り処は庭園を眺めながらゆったりとしたソファで冷えたお茶をいただける。

朝食は和食と洋食からの選択となる。特別朝食メニューの短歌膳については予約制。小皿がずらりと並ぶ食卓の贅を一度は味わっていただきたい。

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何度伺ってもそのたびに新たな発見があり、季節を変えてまた訪れたいと思う宿である。

住所:長野県下伊那郡阿智村智里332-3
電話:0265-43-3300
サイト:昼神温泉 石苔亭いしだ

(小椚 萌香)

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