ビスポークは、ある意味でロールス・ロイスの真髄とも言えるオーダーメイドの「特注プログラム」のこと。
昨年の実績では、世界中で販売されたロールス・ロイス車の実に85%が、何らかのビスポークを選択しているという。
今回披露された「セレニティ」は、ロールス・ロイスのビスポークの優れた技巧や創造性を改めて誇示するために作成されたワンオフ・モデルである。ベース車はフラッグシップの「ファントム」。
日本のロイヤルローブ(皇室の着物)や桜をモチーフとし、豪華絢爛かつ繊細に仕上げられている。
まず目を引くのは、天井などに描かれた草木が印象的なスモークグリーンのインテリアだろう。着物とヨーロッパ家具を融合させたという極上の空間では、最高級の手織りシルクがふんだんに使われている。
木目パネルに描かれ、トリムには手縫いされている花々を眺めていると、心が安らいでくるようだ。ちなみにドアスペースに格納されるエルメスの傘も、スモークグリーンの特注品である。
そんな極上の移動空間を包むこむボディは、優しく柔らかに輝く「マザー・オブ・パール」で塗装されている。ロールス・ロイスによれば、今まででもっとも高価なワンオフ塗料だという。
また、ボディ前方左側とボディ後方右側に、非対称に描かれた花は、オーナーと運転手のそれぞれの位置を意味している。
気の遠くなるような時間をかけて贅沢に仕上げられた「セレニティ」はあくまでもショーカーだが、「欲しい」と手を挙げるエグゼクティブが現れても全く不思議はない。
写真:ロールス・ロイス・モーター・カーズ
(zlatan)
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