メルセデス・ベンツの最上級4シータークーペ「CLクラス」がフルモデルチェンジを実施し、実に18年ぶりに「Sクラスクーペ」の名を復活させた。 メルセデスの“美の頂点”と謳われる新型「Sクラスクーペ」は、2013年の東京モーターショーやフランクフルトショーで発表された「コンセプト Sクラス クーペ」を昇華させたフラッグシップクーペだ。 内外装の見どころは、情熱と知性、官能と純粋といった両極端な要素を融合させた「モダンラグジュアリー」と呼ばれるメルセデスの新しいデザイン哲学。ロングノーズ＆ショートデッキ、フレームレスウィンドウといった大型クーペの典型的なプロポーションに、妖艶な面構成と彫刻的なラインを巧みに描き出している。エクステリアデザインを統括するロバート・レズニック氏は、「ショーカーのように美しいが、れっきとした生産モデル。アメージングなクルマだ。個人的にはリア4分の3から見たスタイルがとくに気に入っている」と自画自賛する。 ディテールで象徴的なのは、片側47個のスワロフスキークリスタルを組み込んだ専用のLEDヘッドライトだ。ウインカーに30個の円柱状クリスタル、ポジショニングライトに17個のカットクリスタルを配置し、精悍な眼差しにかつてないラグジュアリーな輝きが加えられている。 走りの面でも「ダイナミックカーブ機能」という大きなハイライトがある。路面状況をカメラで先読みして減衰力を自動制御する独自のサスペンションシステム「マジックボディコントロール」に新たに搭載されたこの機能は、コーナリング時にバイクのライダーやスキーヤーのように車体を内側に傾けることにより、これまで以上にハイスピードで、かつ乗員の快適性を損なわずにコーナーを駆け抜けることができるというもの。もちろん世界初、量産車初の機能だ。※S65 AMG クーペに標準 搭載エンジンは4.7L V8・直噴ツインターボ（455ps/700Nm）、5.5L V8・直噴ツインターボ（585ps/900Nm）、そして実に600ps/1000Nmを発生する6.0L V12ツインターボの3機種。すべて7速ATと組み合わされる。レーダーセンサーやカメラを駆使した高精度なクルーズコントロールや自動ブレーキ、アクティブレーンキーピングアシストといった安全システムも各モデルに設定。メルセデスは、「ドライバーの疲れを最小限に抑える快適性が、安全なドライブに貢献する」という考えのもと、独自の「インテリジェントドライブ」をさらに高めている。 ラインナップは「S550 4MATIC クーペ（1690万円）」と「S63 AMG 4MATIC クーペ（2400万円）」、そして頂点モデルの「S65 AMG クーペ（3120万円）」が設定され、すべて左ハンドル仕様。また、内外装に特別装備を施した導入記念モデルとして、188台限定の「S550 4MATIC クーペ Edition 1（1910万円）」と、42台限定の「S63 AMG 4MATIC クーペ　Edition 1（2470万円）」が設定される。

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