パリサロンのプレスデー開幕を翌日に控えた夜、各ブランドが前夜祭と称したイベントを開催した。中でも世界最大の自動車コンツェルンたるVWグループの「VW Group Night in Paris」は規模・内容ともに最大級で、ドレッシーな装いのVIPや限られた各国メディアが顔をそろえ、華やかに開催された。ここでは、一足早くワールドプレミアされた注目モデルを紹介していこう。
1.新型アウディTTに第3のモデル「TT スポーツバック コンセプト」
ロードスターが世界初公開となったアウディTTに、クーペ・ロードスターに続く第3のモデルが登場した。「TT スポーツバック」は、すでにA5、A7などにもラインナップされている“スポーツバック・シリーズ”で、5ドアボディをまとう。フロントマスクは新型TTと共通イメージだが、ダークアルミのグリルや専用バンパーなどで個性を主張している。コンセプトと銘打っているものの、市販化される日はそう遠くないはずだ。 詳細は、ショー会場の写真とともに追ってお届けしよう。
2.ランボの謎のモデルは「アステリオン LPI 910-4」
ランボルギーニが予告していた“謎のモデル”の正体は、同ブランド初のプラグインハイブリッド車「アステリオン LPI 910-4」だった。アステリオンとはギリシア神話のミノタウロス、頭が牛で体が人間から成る怪物を由来とした、まさにハイブリッドを象徴するネーミングだ。搭載する5.2L V10エンジンと3基の電気モーターを組み合わせたシステム出力は910psに到達し、0-100km/h加速はわずか3秒。音もなく滑るように疾走するランボルギーニの姿はかなり新鮮だった。
3.VWのサプライズは「XL スポーツ」
事前情報が無いサプライズモデルの「XL スポーツ」が、前夜祭のトリを飾った。このコンセプトカーのベースは、すでに市販化されているリッター111kmの超低燃費車「XL1」。今回はアウディ傘下であるイタリアの高級二輪メーカー、ドゥカティ製のV型2気筒エンジンと電気モーターを組み合わせ、200ps/134Nmのパワー&トルクと、0-100km/h加速5.7秒をマークするという。V型2気筒エンジンは11,000rpmまで回りきる超高回転型だ。
(zlatan)