「テスラ・タイプS」vs「アストンマーティン・ラピード」の限界バトルを制するのは?

英国が誇る4ドアスーパースポーツカー「アストンマーティン・ラピード」と米国のベンチャー企業テスラモータースが製造するEV(電気自動車)の「テスラ モデルS」のガチンコ加速対決!EVの「テスラ モデルS」が怒涛の加速でガソリン車最速の部類に属する「アストンマーティン・ラピード」をぶっちぎりか!?

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徐々にインフラが整いつつある電気自動車だが、日本ではまだまだ総合的な性能面でガソリン車に対抗できないのが実情だ。しかし、米国・テスラモータースより発売されたモデルSは全くの別物と考えていい。14年春より日本でもデリバリーが始まったモデルSの最上級グレード、P85を、英国オートカー誌のドライバー、Steve Sutcliffe氏がインプレッションしている。

[youtube]https://www.youtube.com/watch?v=JUW0l7bZn1s[/youtube]

動画中では、ラグジュアリー・サルーンとして同カテゴリーにある、アストンマーティン・ラピードとの加速比較も試みているのでご覧頂きたい。

Steve Sutcliffe氏によると

「テスラ モデルS」のこのスピード感はただただ信じられない。どんな気分なのか説明するのも難しいぐらいだ。あえて言うならば、なにか巨大な力でもって、地平線まで一気に押し出されたような感じと言えば分かってもらえるだろうか…。

 テスラ・モデルSはラグジュアリーなインテリア、スタイル、純粋なクオリティという意味では、4年前に売り出されたころのアストンマーティン・ラピードと同じレベルだといえる。だが、パフォーマンスに関してはやはり飛び抜けていると言わざるを得ないだろう。さきほどは、直線でどれぐらい速いのか見てもらった。テスラによると、ゼロから60マイル(約96km/h)まで4.2秒とのこと。我々のテスト走行では4.6秒かかったが、どちらにしても、速い。(ちなみに0-100mのテスラ公称値は4.4秒、Rapideは5.2秒である)

EVという挑戦的ジャンルであるにも関わらず、他の多くのラグジュアリー・セダンに比べ最も安い(日本での価格は1081万8000円)というのは驚きだ。EVの製造原価で比率が高いのがバッテリー。これだけ航続距離のある量のバッテリーを搭載してもこの価格で収めているのは正直凄いことだ。

ほかのクルマとはまったく違うという先進性を感じるのは大きなiPadのようなタッチスクリーンである。一度使ってみれば他には何も要らないといった気分にさせてくれる逸品だろう。いつでもネットに接続できるし、目的地までの距離も正確に把握できる。こういった演出こそ、ラグジュアリーなライフスタイルとのベストマッチングといえるではないか。

最後にSteve氏は「テスラS」と乗り比べてしまうと、もはやアストンマーティン・ラピードのV12エンジンは過去の産物で「古くさいモノ」に思えてしまうと語っていたのが印象的であった。

出典:AUTOCAR UK