様々なウワサが飛びかうなか、次期NSXの開発が着々と進んでいるようだ。7月にはドイツのサーキット、ニュルブルクリンクでのテスト風景が補足され、大いにメディアを賑わせた。
2015年の発売というから今後もその進化の過程を目にすることになるだろう。ホンダは昨年5月にNSXを生産するための新工場パフォーマンス・マニュファクチュアリング・センターを米国オハイオ州に建設することをすでに発表している。
現時点での情報をおさらいしよう。正式に公表されているのは、V6ツインターボ・エンジンと3つのモーターを組み合わせたハイブリット・ユニットを採用している4WDということ。前輪を2つの独立したモーターで駆動し、後輪はミッドシップに搭載されたハイブリット・ユニットで駆動する。ちなみにエンジンの向きは王道のタテ置きだ。
ココからはウワサと憶測の世界。エンジンの排気量に3.5リッター説がある。コレはアキュラRLXスポーツ・ハイブリット(次期レジェンド)が元ネタ。先代NSXは当時のレジェンドのパワーユニットを流用していたが、今回はタテ置き。高出力ゆえにMTも新規開発したというから、エンジンは別モノと考えた方がいい。
排気量3リッター説もバンク角75度説も完全に否定するには材料不足。トランスミッションにしても、7速~9速までウワサが飛び交う。
ホンダご自慢のSH-AWD(SH=スーパー・ハンドリング)システムは動物の走り方からヒントを得て、曲がろうとする後輪の外側により多くのトルクを配分する4WDシステムだが、コレをホンダが目指すスーパースポーツの世界で実現するとなると、BMW i8より難易度は高いかもしれない。
「911の価格で458の興奮を与えたい」と語るホンダだが、同時に「ハイブリッド・テクノロジーがNSXのキーになる」という。ウワサも憶測も期待感の現れ。今は開発陣の健闘を祈るばかりだ。