アウディからTDIエンジン25周年を記念した特別仕様車『A7スポーツバック3.0TDIコンペティション』が発表された。アウディのターボ・ディーゼルエンジンは定評のあるところだが、今回は残念ながら海の向こう側のハナシ。日本仕様は今のところ3リッターV6スーパーチャージャー1機種の設定だ。
とはいえ、排出ガス基準が厳しい北米では3.0TDIエンジン搭載車を発売しているので、その気になれば日本にも導入できそうなもの。ル・マン24時間レースでもターボ・ディーゼルで優勝しているので日本での発売を期待する声も多い。
『A7スポーツバック3.0TDIコンペティション』は、ベースエンジンのカムプロファイルを変更。ストックから約7ps(5kW)上乗せされ最高出力326ps(240kW)、スクランブルボタンを使用すると一時的に346ps(255kW)を発生する。
ちなみに日本仕様のガソリン・モデルの最高出力は310ps(228Kw)。あまり差を感じないかもしれないが、そのトルク差は絶大。かたや440Nm/2,900-4,500rpmに対して、コチラは650Nm/1,400-2,800rpmという最大トルクを低回転で発生するのだ。アウディが長年苦労してディーゼルとターボを組み合わせ、一線級のGTカー完成させた理由がココにある。
さて、もう少し解説を加えよう。『A7スポーツバック3.0TDIコンペティション』の装備はかなり充実している。シャシーはSライン・スポーツ・パッケージを標準装備する。引き締められたサスペンションは20mmローダウン、大口径ディスクを採用し強化されたブレーキ、20インチホイールと相まって、すこぶる精悍な印象に。
また同時に、ブラックグロス・パッケージのペイントの効果で、メリハリの効いたコントラストが特別感を演出している。
インテリアもパッケージ・メニューの恩恵で装備が充実。標準車と比較すれば、いわば❝全部のせ❞仕様。プライスは日本円換算で約1,000万円になるというが、まあ、納得できる範囲だろう。