MINIクロスオーバーの2ドアモデル、『MINIペースマン』が早くもリフレッシュを受けた。フロントグリルやライトまわりの意匠など、エクステリアは主にコスメティックな変更。インテリアも同様にエアコン吹出し口にクロームリングをあしらうなど、さり気なくグレードアップを果たした。
エンジンはマネージメント系を刷新したようで全グレードともCO2排出量を低減。燃費も向上している。それぞれの最高出力と最大トルクはクーパーが122ps/160Nm、クーパーSが190ps/240Nm、JCW(ジョン・クーパー・ワークス)が218ps/280Nmとなり、環境性能が向上しているにもかかわらず、クーパーとJCWは現状維持。クーパーSに至っては6psパワーアップしているのだから驚く。
現在、ミニのラインナップは、起源となる3ドアハッチバックから派生するラインと、SUVのクロスオーバーに代表されるふたつのラインに分かれている。2011年にクロスオーバー、2013年にペースマンが7番目のバリエーションとして加わったのだが、当初はワイルドな顔つきに賛否が別れたものの、今や世界規模で全MINIの30%を占めるまでに成長。日本に至っては43%がコチラを選択している。
4ドアの実用性は捨てがたいが、2ドアに割り切ったことでデザインコンシャスなフォルムを完成させた『MINIペースマン』。そのパフォーマンスはSUVの域を超え、BMW流でいうところのSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼ぶにふさわしい。ルーフラインは後方へ行くに従い絞りこまれスタイリッシュ。カタマリ感もあって力強い。WRCもペースマンで参戦できればさらに多くのファンを獲得しそうだ。