昨年の上海で公開された新生デトロイト・エレクトリック社のEVスポーツカー『SP:01』が、いよいよカウントダウン。
年内には発売を開始するという。この分野ではテスラがパイオニアだが、0-100km/h加速はテスラ同様3.7秒、最高速度は上回り249km/hと発表されている。青写真とおりの性能を確保し早期に販売すれば、世界最速のEVスポーツカーの称号が与えられる。
デトロイト・エレクトリック社は、かつて米国自動車産業の聖地デトロイトに実在したEVメーカー。1907年に誕生し、1939年に廃業するまで、約1万3000台を生産。日本の❝たま電気自動車❞とはスケールが違うけれど、その先進性は賞賛に値するものだ。
最古のEVブランドを復活させたのは元ロータス・エンジニアリングのCEO(ロータス・カーズ取締役兼任)アルバート・ラムと、そのパートナーである中国の青年汽車集団だ。
ここで興味深いデータをひとつ。とある自動車情報サイトの調査によれば、2013年1月~8月裕福層が住む上位25地区の8地区でもっとも売れたクルマが『テスラS』であり、また、特定の地区では新車の実に15.4%が同モデルであったという事実を驚きとともに米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が伝えている。
『SP:01』はテスラ同様にロータス・エリーゼのアルミ・シャシーをベースに開発。異なる点は若干のバッテリー容量の差と、多段ギアボックスを採用すること。また、特徴的なことはスマホにSAMIというアプリを組込み、車両のセッティングをオーナー自身で行うことができるようアイディアを盛り込んだ点だ。
デトロイト・エレクトリック社を率いるアルバート・ラムは、『SP:01』で開発したモーターやバッテリーなど、パワーユニットを供給するビジネスも展望している。
そう遠くない時期に日本へ上陸を果たすであろう『SP:01』は、新たな選択肢として注目すべきモデルだ。