豪発。ファイナルモデルはファルコンGTへのオマージュ

オーストラリアから自動車生産工場の火が消えようとしている。2016年にはフォード傘下のフォード・オーストラリアが。2017年にはGM傘下のホールデンがその幕を閉じる。両社とも歴史があるだけになんとも寂しい限りだが、今回はそのフォード・オーストラリアの明るい話題をお伝えしたい。

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フォード・オーストラリアのハイパフォーマンスカー部門『フォード・パフォーマンス・ヴィークル(FPV)』が手がける最後のモデルとなる『FPV GT F 351』は、同社のセダン『ファルコン』をベースにスーパーチャージャーで武装した5リッターのV型8気筒エンジンを搭載。最高出力351kW(約477ps)は意図的な数値で、往年のファルコンGTの排気量351ci(5.8リッター)とすることで感慨深いモデルとなりそうだ。

オーストラリアのスポーツカー好きにとって、ファルコンGT は特別なクルマだ。60年代こそアメリカ本国に準じたモデルの小型車だったが、70年代から独自路線へ。ストックではウインザーブロックと呼ばれた302ci(5リッター)の直列6気筒エンジンを搭載していたが、オプションでクリーブランド(フォードのエンジン工場がある町の名前)、通称スモールブロックと呼ばれる351ci(5.8リッター)の新世代V8エンジンが用意されていた。

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ファルコンGTのボディタイプにはセダンとファストバックがあり、この両モデルが映画マッドマックスで爆走するポリスカーとインターセプターのベース車両となり、映画の人気とともにファルコンGTの名は世界的に広まっていく。

まさにファイナルモデルとなる『FPV GT F 351』は、そんなオーストラリアのモータリゼーションの歴史の記憶を内包するモデルなのだ。

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