ドイツ・シュトゥットガルトに本社を置くスポーツカーメーカーであるポルシェAGの今年5月まで全世界の総販売が公表された。今年1月から5月までの全世界の新車累計販売台数は、前年同期を6%上回り、約71,500台に達しており、5月単独の販売台数は前年同月比10%増の16,518台を記録した。
■2万人を超えるスタッフによるサポート体制
ポ ルシェAGのセールス&マーケティング部門担当役員であるベルンハルト・マイヤーは「当社の現行モデルにおける全世界の需要は、低下することなく継続している」と話す。ポルシェは、販売台数において見込み値を上回り、組織的にも質的成長が続いているという。さらにマイヤーは、「2014年5月以降、 ポルシェの全世界でのディーラーの従業員数が、初めて20,000人を超えました」とコメント。このことから、より体制を強化すべくセールスネットワーク開発の焦点のひとつに、ポ ルシェ センターで働くスタッフの質をさらに向上させることを挙げている。
2014年1月から5月末まで、ポルシェは全ての販売地域において昨年 を上回る数字を記録しているという。欧州における販売台数は、10%増の約24,000台に到達。ポルシェにとって最大のマーケットである米国でも順調 に推移していて、前年同期比7%増の約19,000台の販売を記録している。個別に市場を見ていくと、5月になってから、中国及びアジア・太平洋地域、アフリカ、中東地域の報告はマイナス成長となっているが、1月から通してみれば、プラス成長となる。現地の経済状況を含めて、今後の動向に注目したいところだ。
■ハイブリッドプラグインが牽引
車種別では、特にプラグインハイブリッドが追加されたパナメーラが好調で、昨年と比較して20%増という大きな伸びを見せる。これは全モデル中で最高の成長であり 、既に全世界で今年だけで約11,000台を販売。今年5月単独で見るとその成長幅は35%増と更に拡大し、ほぼ2,000台に達する数字だ。
■新たなユーザー層を開拓する「マカン」
また今、最も注目されている新SUVスポーツカーであるマカンは、今年末までに全世界のマーケットで販売が開始される予定だ。ドイツ本国の販売では、マカン購入者の約60%がポルシェを初めて購入する顧客だという。これは全く新しいユーザー層を開拓に成功していることを意味しており、新たな価値をマカンが市場にもたらしているといえよう。
現在、日本でも予約販売が進められており、今年北京で公開されたエントリーモデル「マカン」への期待度はかなり大きい。カイエン以来の大きなヒットモデルとなりそうな予感もさせるだけに、今後ポルシェの販売台数に大きな影響を与えることになるだろう。
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