アウディは、量産車として世界初となるレーザーハイビームを搭載した「アウディ R8 LMX」を発表した。全世界99台の限定生産で、今年の夏にヨーロッパでデリバリーが開始する予定。今回採用されたレーザーハイビームは、ヘッドライトに組み合わせたレーザースポットが60km/h以上で稼働し、LEDハイビームを補完することにより視認性と安全性を向上させるとのこと。このLEDとレーザーハイビームの組み合わせは6月14日から始まるル・マン24時間レースに登場するアウディR18 e-tron クワトロに初めて採用される。モータースポーツのフィールドで培った技術を生産車に搭載することを伝統的に実践しているアウディらしい取り組みといえる。
「アウディは、最も重要な24時間レースを長年席捲してきました。優れたTDIドライブ技術に加え、ライティングで最大の照射範囲を得ることはドライバーにとって大きなアドバンテージになり、特に夜間のドライブにおいて私たちの成功に重要な要素となります」「レーザーヘッドライトをアウディR8 LMXにも搭載することは、ライティング技術における私たちの優位性を示すものです。この技術がお客様にもたらす安全性は、まさに”Vorsprung durch Technik”(技術による先進)を体現しています。」とアウディAGの開発研究担当取締役であるウルリッヒ ハッケンベルク博士は話している。
ル・マンエディションとして登場する「アウディ R8 LMX」は、最高出力570PS(419kW)、最大トルク540Nmを発揮する5.2リッター直噴エンジンをミッドシップに搭載。0-100km/hをわずか3.4秒で加速し、最高速度は320km/hに達する。トランスミッションは7速Sトロニック、駆動方式はフルタイム4WDシステム「クワトロ」となる。