モデルコードF83。ニューヨークショーで『M4コンバーチブル』の実車が初めて披露された。車名が示すとおりベース車両はM4。これをいわゆるハードトップカブリオレに仕立てた。ルーフは3ピースで構成されスイッチひとつでトランクに収納される。言わずと知れたMディビジョンが手掛ける至極のパワーユニットと強靭なシャシーがもたらす圧倒的なパフォーマンスを、M4のようなクーペスタイルと4シリーズのコンバーチブル(日本名はカブリオレ)のようなオープンカースタイルの両極を楽しめるという贅沢なモデルだ。
搭載されるパワーユニットはM4同様、3リッターの直列6気筒ツインターボエンジンで最高出力431ps、最大トルク550Nmを発生。トランスミッションは6速マニュアルとツインクラッチ式の7速M DCTだ。0-100km/h加速は車重が増えたこともありM4より0.3秒ほどプラスされ6速MTが4.6秒、7速M DCT 4.4秒となる。
魅力的なM4コンバーチブルだが、意外と見落としてしまうメリットもある。Bピラーがないことによる開放感だ。側面のガラスに柱がない。窮屈そうなイメージのクーペのリアシートだがピラーレスがもたらす視覚効果、後席乗員の開放感は絶大だ。また、ドライバーの立場になれば斜め後方の視界がいいことも体感できるだろう。
気になるデビューは2015年。先代のE92、その前のE46のM3にもコンバーチブルモデルは存在したが日本には未導入。しかしセダンをM3、クーペをM4とラインナップを整理し、『BMW M認定ディーラー』ネットワークを拡大しつつある現在、M4コンバーチブルはM4カブリオレと名を変えて日本に正規導入されることを期待したい。