ボクスターとケイマンの頂点にGTS現わる

ポルシェ・ボクスターとケイマンに新たなグレード『GTS』が加わった。
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3.4リッター水平対向6気筒エンジンを搭載したSをベースにチューニング。最高出力で15ps、最大トルクで10Nmほど出力が向上。シャシーには路面状況やドライビングスタイルに応じて電子制御する可変ダンパーシステムのポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム(PASM)と、エンジン/ミッション/シャシーを統括して制御するスポーツクロノパッケージを標準装備する。また、レザーのインテリアは標準でアルカンターラ仕様となり、スポーツシートもおごられる。ポジション的には両ラインナップの最上級スポーツグレードという位置付けだ。

トランスミッションは両モデルともに6速マニュアルと自動変速の7速PDKが用意される。どの組み合わせを選んでも最高速度は279~285/km、0-100km/h加速5.0秒以下とそのパフォーマンスは一級品。ボクスターか、ケイマンか? 兄弟車とはいえ3世代目ともなれば、それぞれに作り込むポイントが異なるもの。ある種の人にとっては非常に悩ましい選択に違いない。ちなみにベースグレードのSで比較するとボクスターの方が50kg軽いので、ケイマンより10ps低い最高出力を気にする必要はないだろう。

さて、最後に。GTS(グランド・ツーリング・スポーツの略)という車名は、1963年にレーシングカーとして誕生した904カレラGTSまでさかのぼる。ポルシェにとって、この名はいわゆる“レジェンド”なのだが、今日ではカイエンやパナメーラにもスポーツグレードとして命名されている。GTSは今後を担うひとつのキーワードであることは間違いないだろう。

ポルシェジャパン