今までに見たことのないような透き通った深いブルーの虜に イタリア・青の洞窟


その強力な美しさは、太陽光と海の透明度が作り出す自然美ゆえ、天候によっては見られない日もあるというから貴重さが増す。

夏場は比較的見られる確率が高いが、季節によっては10日に1度しか見られない月もあるそうだ。美しいものを手に入れるのは、自然でさえも難しいと言うことか。

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その美しい景色をこの目で見たいと思い、やってきたのはカプリ島。カプリ島はアマルフィ、ポジターノ、ソレント、ナポリからボートで行ける距離にある。陸路で行けないところにまたロマンがある。

青の洞窟までは陸ルートと海ルートの2つの行き方がある。何れも洞窟の前で小さなボートに乗り換えるのだが、せっかく南の島に来たのだからと、私は海ルートを選択。

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カプリ島は周囲のほとんどが断崖絶壁なため、「カプリ」という可愛らしい名前とは裏腹な、その険しい景色がとても素晴らしい。自然が織りなす景色の壮大さと美しさをリアルに体感できるのだ。

海から眺めるカプリ島の絶壁を楽しみながら、憧れの青の洞窟に想いを馳せる。「ワクワク感が止まらない!」と盛り上がっていたのも束の間、岸壁に群がる多くのボートが目に留まる。洞窟の入り口である。

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洞窟の入り口はとても狭く、洞窟内も決して広いとは言えないため、洞窟の前で小型のボートに乗り換える。世界中から集まった老若男女が小型ボートに乗り換えるのだが、その光景には時に淑女を皆で支え、順番を譲るなどのハートフルな場面もあり心温まる。

およそ30分近く待った後、ようやく私たちの番がやってきた。洞窟前での待ち時間は、期待感を更に高め気分は最高潮。小型ボートが近づき、一人一人移動する。船頭が慣れているので割とスムーズにボートに移動し、いよいよ青の洞窟へと向かう。

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体を倒してとても狭い入口を通り抜けていく。この入り口が思っていた以上に狭くて驚いた。

こんな小さな穴の向こうに本当に、あの美しい景色が広がっているのだろうか……そんな疑問すら頭をよぎったその瞬間!

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あの美しい青い光景が目の前に広がった。

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真っ暗な洞窟内でこれでもかと青く光る海面はとても美しく、今までに見たことのないような透き通った深いブルー。

まるで宇宙にでも来たかのような独特の静けさと深いブルーに包まれて、一瞬にしての美しさの虜となった。あの見事な光景は本物だった。

狭い洞窟内に響き渡る、船頭が歌うカンツォーネがロマンチックさを助長し、いつまでもこの幻想的な雰囲気に浸っていたいと思うのであった。

(ゆめたび)

*Naruto_Japan / PIXTA(ピクスタ)